2016年9月6日火曜日

「なぜ専門家の為替予想は外れるのか」

最近、米銀の為替部門に勤務していた富田公彦氏が書いた「なぜ専門家の為替予想は外れるのか」を読みました。山崎元氏も褒めているように、とても「まともな本」だと思います。FXなど短期の為替取引には近づかない方がいいというのが富田氏のメッセージですが、我々個人投資家が知りえない為替取引の舞台裏が詳らかに語られて、とても面白かったです。この中で、富田氏は「なぜ専門家の為替予想は外れるのか」の中で、「ヘッジファンドは円キャリートレードをやらない」と断言しています(228ページ以下)。

今回このブログを書こうと思ったのは、今日Diamond Onlineで真壁氏のこの記事を読んだからです。真壁氏は、ご存知のない方がいるかもしれませんが、第一勧業銀行からメリル・リンチに出向し、その後、第一勧業銀行のトレーディング部長を務めた実務家ですが、現在はアカデミックの世界に転じられ、行動ファイナンスにも造詣が深い経済学者です(信州大学教授)。私は彼の著作はいくつか読みましたが、どれも非常にいい本です。

その彼が、Diamond Onlineで、今後のドル円の為替について「これらの要素を考えると、ヘッジファンドなど大手投資家はリスク回避を念頭に動きやすい。そうした思惑は、キャリートレードの巻き戻しなどを通して、円高圧力を強める可能性がある」と言及してます。

プロが正反対のことを言っています。どちらの言うことが正しいか私は知る由もありませんが、それはどうでもいいことです。要するに、為替は魑魅魍魎の世界で、素人は近づかない方が無難です。